裏のまた裏話

7/21 マズかった2つの采配

どもども。

 

昨日のDeNAとの一戦は引き分けでした。

カード頭に勝ちたかったところではありますが、負けではなく引き分けだったことはある程度評価できるかもしれません。

しかし、昨日は勝てる試合でした。昨日良くなかったのは由伸監督の采配だと思います。今回はそれについて書いていこうと思います。

 

先に書いておけば、僕は由伸監督が嫌いなわけではありません。寧ろ選手時代から大好きな選手です。

だから引退した時はショックだったし、いきなり監督にさせられて苦労しているだろうと可哀想にも思います。

そういうこともあって、去年一年間は由伸監督がどんな采配をしても批判しないということをテーマに観戦してきました。

しかし彼もあくまでプロの監督。2年目となればいきなり監督にされて勉強の期間もなかった1年目と同じように見るわけにもいきません。

というわけで今年は采配について悪いものは悪いと言うようにしています。

 

それで思うのですが、由伸監督って普通に采配下手ですよね…。

 

周りがしっかり補佐してやれとも思いますけどね。投手起用の面では先日、任されていたであろう尾花高夫コーチが配置転換して、一軍には新たに斎藤雅樹前二軍監督がやってきました。

その他の面では村田真一ヘッドが補佐役なのでしょうけど、彼もまた頼りにならないですしね。試合後のコメントとか結果論というか、見てればわかる感想しか言いませんからね。ファンがベンチで観戦してるだけじゃねえか。

 

そんなわけで、巨人のベンチワークは基本的に悪い。そのことは「由伸監督の采配が悪い」という事実として処理されることになります。周りが頼りにならなかろうが、采配の決断を下して実行するのは監督の仕事ですからね。

だからこのブログでも、2年目を迎えた由伸監督の采配に文句を唱えることが多くなるでしょう。今日も言っていきます。しかし、それだから由伸監督が嫌いなわけではないのです。寧ろ、改善して胴上げされる由伸監督を見たい。そんな気持ちで書いていきます。

 

自らの強みを消した柔軟性のないスタメン起用

このところ巨人は2番セカンドマギーというスタメンが続いています。

これまで2番には若手を置き、ランナーありで打席が回ればひたすらバントをさせていた由伸監督。しかし、2番は2番目に多く打席が回る打順です。後ろには坂本勇人選手を始め、好打者が並んでいるところでもあります。

そこに打てない選手を置き、相手にアウトを献上していたのでは自分の首を絞めてしまう。その点で2番にマギー選手を起用することは攻撃面の大きなプラスになります。楽天イーグルスでも2番にペゲーロ選手を置く打順が猛威を振るっていますしね。

 

しかし、1番から切れ目なく強打者を並べるこのスタメンには弱点が存在します。それは守備。

阿部、村田両選手とマギー選手を同時起用するために、巨人では一塁阿部、二塁マギー、三塁村田という内野陣を敷いています。この布陣、坂本選手以外の内野守備がはっきり言ってザルなのです。特にセンターラインの一角であるセカンドに守備を全く期待できない選手を置くことがマズい。

 

「マギーじゃなくてもどうせ中井なんだから変わらねえだろ」という意見もあるかと思います。ええ、確かにそれはその通りです。セカンドに中井を置くのは自殺行為です。しかし、ここでは一旦あの忌々しい中井という存在を忘れていただきたい。

 

中井でなくとも巨人には山本泰寛選手がいるじゃないですか。守るべきところでは攻撃に偏りすぎず、守れる選手を使えばいいんです。

さらに、単純な守備力だけに限らず、一三塁に比べ遙かに負担の大きい二塁守備を続けてマギー選手の状態が維持できるかということも問題になってきます。攻めたい試合では二塁にマギー選手を置くのもアリですが、守備とのバランスも考えつつ、柔軟な起用をしていかなければなりません。

 

そして今日はマギー選手を二塁で起用するべき試合ではなかった。なぜなら先発が田口投手だったから。

巨人は投手力に恵まれたチームではありません。しかし、先発では菅野、マイコラス、田口投手、中継ぎでは西村、マシソン、カミネロ投手が現在計算できる戦力。彼らが投げる時にはあまり失点を心配する必要がありません。

その状況で守備力を犠牲にして攻撃力を上げる必要性なんてないのです。阿部、村田、マギーのうちいずれかの選手が外れ山本選手が入れば確かに攻撃力はダウンします。しかし、守備力は各段に飛躍します。ほとんど失点しないのなら、強大な攻撃力がなくとも競り勝つ期待が持てます。逆に守備を弱くすることは投手の足を引っ張ることになり、巨人が誇る「先発3本柱」の強みを削ぐことになるのです。

 

確かに二塁にマギー選手を置き続けている現在、彼の打撃好調ぶりもあってチームは勝ちを重ねています。しかし、それは結果論でしかありません。

実際に今日はマギー選手のエラーをきっかけとした失点がありました。だからといってファンも失点した田口投手もマギー選手に文句をつけることはできない。だって二塁でマギー選手を使うというのはそういうことだから。

防御率がリーグ1位で、普通に投げれば失点を少なく抑えられる田口投手が味方に足を引っ張られることを織り込まなきゃいけないなんて変ですよ。マギー選手エラーの後、田口投手が投げにくそうになってカウントを悪くする場面がありましたけど、あれは守りの下手なバックへの意識があったと思います。

とりあえず結果が出ているからといって、柔軟性もなく二塁にマギー選手を置き続けることは愚策だし、長期的に見るとチームにマイナスを及ぼしかねない。

 

誰が守ってもある程度失点する投手と、守りでサポートしてやれば失点しない投手がいるわけですから、そのへんの使い分けは意識してほしいですね。2番セカンドマギー自体は良い試みなのですから。

 

 

百害あって一利なし チャンスで登場したアイツ

さあ、アイツに文句を言いたくてウズウズしているそこの貴方、お待たせしました。さっき忘れてと言いましたけど、ここまで来たら思い出していいですよ。いや、思い出したくもないけど。

 

空前絶後超絶怒涛、由伸を愛し由伸に愛された男、中井。

奴は今日、スタメンから外れてくれました。嬉しいなあ!

さらに8回表に代走を出されたマギー選手に代わって二塁守備に就くかと思ったら出てきたのは寺内選手。本当に嬉しかった。

しかし、そこはあの中井大介。巨人ファンにとって目障りな行動をしないわけがありませんでした。

 

9回表、勝ち越したい巨人は二死一塁から打撃には全く期待されていない(オールスターでホームラン打ってたけど)小林選手がヒットを放ちランナー一二塁。勝ち越しへ向け大きなチャンスを迎えます。

ここで打順は9番の西村投手。もちろん代打を送る場面です。

 

ここで出てきたのが中井大介なのです。

コーラを飲んだらゲップが出るのと同じくらい当たり前に凡退する中井。結局勝ち越しならず。その後勝ちきれず、試合は引き分けとなりました。

 

まあ打てなかったことはある程度仕方ないとしましょう。あの場面で中井以外に代打を出すとしたら相川、山本、石川、あるいは左打者で橋本到といういずれかの選手だったでしょうけど、絶対的に期待できる選手はいませんし、二死なんだからヒットを打つしか得点への道はない。

仮に出塁率4割の選手を送ったとしても半分以上は凡退するわけなんだから、打てなかったことが問題の本質ではない。中井を使ったことが問題なのです。

 

中井をここで使ってしまった問題が浮き彫りになったのは11回表。

一死から阿部選手がヒットで出塁。

ランナーが出たとはいえ阿部選手の足を考えたらホームラン以外で得点する期待は持てない。代走を送るべき場面でした。

 

しかし、由伸監督はここで代走を送りません。いや、送りたくなかったのです。明らかに送るべきなのに送りたくない事情があった。

それこそが9回に代打で中井を使ってしまったという事実。しょうもない選手を全く似つかわしくない熱い場面で使ってしまった代償は内野手不足でした。

 

11回の時点で、巨人ベンチに残っていた内野手は山本選手のみ。まあ、山本選手を二塁に置いて二塁の寺内選手を三塁、三塁の村田選手を一塁に回せばいい話ではあるし、実際にこの後阿部選手に代走を送らざるをえなくなって由伸監督はそうしました。でも使いたくなかった理由はわかります。

 

何と言ってもベンチから内野手がいなくなるのが怖い。誰かが怪我でもしちゃえば大変だし、現在出場している内野手を下げられなくなるのは大きな問題です。

実際にベンチから内野手がいなくなった後の12回表、巨人は無得点でこの日の勝ちがなくなりました。12回の最後のバッターが三塁を守っていた寺内選手なのです。

 

二死ながら一塁にはランナーがいたし、後ろには坂本、村田両選手が控えます。寺内選手よりは打力がある相川捕手や石川選手を代打に送っていたら違う展開が見れたかもしれない。

9回に中井なんか使わなきゃそれも可能だった。11回表の阿部選手ヒットの直後は素直に代走が出ただろうし、退いた阿部選手に代わって山本選手ではなく中井が守備に就いたでしょう。確かに中井なんか見たくはないけど、ここで出るなら奴は一塁に入るわけだからそこまでの文句はない。

山本選手が残っているから12回の寺内選手に代打を送ることも可能です。後先考えず一塁の守備固め止まりの男を代打起用するもんだから、最終盤に内野手が足りなくなった。これは由伸監督のミスです。

 

由伸監督は中井を好きすぎるのです。僕からしたらあんな奴のどこに魅力を感じるのか全くわかりませんけど、自主トレも一緒にやっていたし、可愛い後輩なのでしょう。

原辰徳前監督時代からもっと使ってやれば実力を発揮できると思ってたのかもしれないし、その分使ってやりたい気持ちがあるのかもしれません。

原監督の下で開花しきれなかった中井に経験を積ませ、いい場面で結果を出せば一皮むける。そんな親心が由伸監督にもあるのかもしれません。

でも、それが監督としての采配の邪魔をしているのです。

 

問題は内野手不足だけじゃない。やはり9回に中井を代打起用すべきじゃなかった。

内野手が足りなくなった割に、ベンチには使いようのない捕手が2人も残ってしまっています。ベンチに死に駒が2つもあるわけですよ。

まあ、そのうちの1人である實松選手はある程度仕方ないでしょう。彼が出るのは小林選手が下がらざるをえない状況になった時だけだから、彼が実質死に駒になってしまうのは受け入れるしかない。

問題はもう1人の相川捕手です。あの人はプロ年数が長いだけでリードが巧みってわけでもなく(そもそもリードとはって話だけど)、守備で計算できないから一軍にいたいなら打撃を頑張るしかないんです。

その打撃も衰えたっぽいし別に積極的に使ってほしいわけではないけど、9回に贔屓起用の申し子を使って内野手不足になるくらいなら相川捕手で良かった。

 

それに相川捕手でなくたって構いません。だってベンチには石川選手もいたのですから。

中井の贔屓起用で最も被害を被っているのはこの石川選手でしょう。

左投手相手にはレフトで使ってあげればいいのにそういう時出てくるのは中井。年齢以外で中井が石川選手に勝ってるとこって何?

9回のあの場面も石川選手なら打てなくてもいい経験だったということで済むところです。無駄に10年もキャリアを重ねてしまった中井と違って石川選手は若いのだから。

 

石川選手の調子ということもあるかもしれないけど、だったら二軍に落として打席に多く立たせるとかしてあげるべきですよ。それもせず可愛い可愛い中井坊ちゃんを贔屓起用していたら石川選手がそれこそ中井みたいな中途半端な中堅選手になりかねない。

 

そんなわけで中井の代打起用は百害あって一利なし。そろそろトレード期限も近いけど放出してほしくて仕方ない。DeNAに代打で出てくる乙坂選手っていますけど、若いし代打に留まってたらもったいない選手ですよね。DeNAの外野はイキのいいレギュラーが3人いてスタメンは厳しいでしょうから、左打者が弱い巨人に欲しいですね。中井に何かつけたりしたら獲れないかなあ。

 

 

とまあ、今回はこんな感じで。由伸監督には自らの采配を見直し、向上していただきたいものです。

それではまた!