裏のまた裏話

ドラフト2017 巨人振り返り① 今年のドラフトの意図とは?

どもども。

一昨日から風邪気味だったんですが、昨日さらに悪化した感じで身体がだるい…

これは予約投稿ですが、今日(書いている時点で言えば明日)はどうなっているでしょう…朝からバイトだしなあ…

 

まあ僕の話はいいとして、一昨日の話題はやはりドラフト。

我らが巨人はかなり予想外な、意表を突いた指名結果となりました。

 

そのドラフトについて振り返っていこうと思うのですが、書いているとだいぶ長くなってしまいました。

あんまり僕の下手な文を長々と書いても読んでくださっている方に申し訳ないので、ある程度のところで区切りつつ、複数回に分けてドラフトの振り返りを書いていこうと思います。

 

今回は今年8人を指名した本指名を振り返り、どのような意図を持った指名だったのかということを考えてみたいと思います。

 

 

まず、今年の大きなテーマとして「野手補強」が挙げられるでしょう。本指名の8人中7人が野手だったことから見てもこれは明らか。昨年は本指名の7人中6人が投手でしたし、その影響もあって今年野手が多くなるということは以前から予想されていました。

 

その中で巨人は最初に早稲田実業の清宮幸太郎内野手、くじで敗れた後に九州学院の村上宗隆捕手を指名。いずれも左の強打者で、数年後にはチームの中軸を担っているであろう選手。巨人には左の強打者が足りていませんし、補強ポイントに合致する選手です。

 

しかし、そんな素晴らしい選手たちを他球団が見逃すはずもなく、くじ引きの末交渉権を獲得することはできませんでした。

次回以降で詳しく書いていこうと思いますが、一旦野手補強は諦め1位は大学生右腕の鍬原拓也投手を指名。そして2位以降からテーマである野手補強に挑むことになりました。

 

ここでもう1つ重要なのは、「どんな野手を指名するのか」ということです。

それを考えた時、今年の具体的なテーマは「現有戦力のライバル補強」と言うことができるでしょう。

 

指名した7人の野手の中で高校生は8位の湯浅大内野手だけ。他は大学生および社会人です。

このことから、今年のドラフトではすぐに一軍で起用できる選手を求めていたということが言えます。

 

巨人はこれまでの歴史もあり、常勝を義務付けられているチーム。そのため、これまでもFAなどで積極的な選手補強を行い、毎年優勝争いを続けてきました。

しかし、2014年以降は主力選手の衰えも見え始め、今年は初めてCS出場を逃すなどいよいよ補強ではどうにもならない域まで来てしまいました。

 

先日、村田修一選手の戦力外通告がありましたが、ついに育成の必要性に直面した巨人は来季の優勝が厳しくなったとしても、若手を使おうという決心をしたのです。

 

しかし、今年途中から就任した鹿取GMが決断をしても、その上にいる人たちが悠長に再建を待ってくれるわけがありません。

村田選手を放出した時点で2018年が我慢の年になることはある程度覚悟しているでしょうが、2019年以降もその状況が続くのならば鹿取GMと髙橋由伸監督はクビでしょう。

このチームの性質上、来年だけでチームの再建を終えなければならないのです。

 

清宮選手や村上選手のような有望な選手の中でもさらに別次元の才能を持つ選手ならば別ですが、基本的に3年以上は時間のかかる高校生をのんびり育成する余裕はありません。

とは言え、1、2年で規定打席に到達して結果を残すような即戦力の選手を複数指名することも不可能です。

ではどうするのか。

 

鹿取GMが選んだのは岡本和真選手や吉川尚輝選手といった既にいる有望株の選手たちとライバルを競い合わせ、競争の中でチーム力を強化するという方法でした。

 

岡本選手たちは素晴らしい才能を持ち、いずれレギュラーとなりうる選手たちです。しかし、来季簡単にレギュラーポジションを与えたところで、成長し、結果を残すようになるという保証はありません。

3番に小笠原、4番にラミレスがいて、若手がコケても優勝争いができるならそれでも良いのですが、残念ながら今のチームは若手がコケればそのまま暗黒時代へ転落です。

 

ならば競争させる。その競争で結果を残し、レギュラーとして起用するに値すると評価された選手たちが再来年以降優勝を目指すチームの主力となる。岡本選手のような既にいる有望株が敗れたとしても、それで仕方ないという決断です。

 

3年もあれば確実にレギュラーであろう岡本選手たちにとっては酷な話です。でも、巨人が来年だけでかつての輝きを取り戻すにはこの方法しかありません。

 

 

今年のドラフトを評価しないという巨人ファンもかなりの数いるようです。確かに数年後が楽しみな高校生を上位指名したわけではないし、今回のドラフトはチームの穴を埋めるどころか既に有望株がいるポジションと意図的に被らせて指名している。常識的に考えれば理解不能なドラフトです。

でも、僕は上記のようなことを踏まえれば妥当性があったと思うし、次回以降も自分が納得している今ドラフトの論理について書いていければと思います。

もちろんあらゆる理由で今年のドラフトがベストだったとは言えないし、特に巨人以外のチームがこのドラフトをしたならば僕も批判したでしょう。

ただ、巨人ファンであるからには今回の結果に至った経緯を想像し、入団してくる16名の選手を応援していく方が良いはずです。

 

また、今回のドラフトはこのドラフト単体で完成するものではありません。

例えばソフトバンクのように「素材型選手を積極的に指名する」というテーマでドラフトに臨んでいるのならば、実際に素材型の選手を指名できた時点で完成します。

巨人のドラフトはそうではありません。レフトに(できれば左打ちの)強打の外国人を補強したり、もう少し投手層を厚くしたりといった補強があってようやくこのドラフトが意味を持ち、再建へ向けた来季の戦いができるようになります。

もしもこれらの必要な補強を怠るのならば、僕も今回のドラフトは何だったのかと疑問を呈さざるをえなくなるでしょう。

ただ、今はその補強がなされる期待を持っているべきですし、ドラフト単体で未完成という理由で否定するつもりはありません。

 

今回のドラフトに不満を感じている巨人ファンは、おそらく今後のチームの方向性に対して、実際に目指しているものと違うものを期待しています。そのため考えが変わらない限り、これから来季にかけて多くの不満を抱えることになるのではないかと思います。

 

 

次回以降は上記の内容を前提として、指名した選手個々にフォーカスしながら語っていければと思います。